『拡張するファッション』(林央子)

12月に入り、キャンパスでは3年生がリクルートスーツで不安げな顔をしています。なんとなく、キャンパスの中が、どんよりとした色に染められています。

私自身は、貧乏2年生。服を買うことは、あまりありません。むしろ、バブル絶頂期に、良質な高い服を買っていた母の、タンスの肥やしを引っ張り出しては着ている始末。おしゃれな女子大生と並ぶと、「いつの時代の人?」という感じになっているかも・・・。


ですが、そんな風に、「時代の消費物」であると思われがちな「ファッション」の新しいあり方、「ファッション」と「アート」の新しい関わり方が、この本のなかには書かれています。

何もかもがやり尽くされていしまったように思える現代。新鮮な風を送り込むためには、「〜界」にこもっていてはいけないのですね。ファッションは、誰もができるアートなのだなぁ。


ZINEについても触れられていて、とても刺激的でした。本に載っている前田柾紀さんの個展が清澄白河で今、やっているようなので、そちらも伺おうと思います。