鎌倉歩き1(葛原岡・大仏ハイキングコース)
昨日、ほうほう堂を夜見る前に、相方と鎌倉に行ってきました。(大学は、文化祭だったので授業がありませんでした)
今回挑戦したのは、葛原岡・大仏ハイキングコースというものです。
(http://guide.city.kamakura.kanagawa.jp/haikingu/hiking_index.htm)
午後1時頃、北鎌倉駅に到着。心地よい青空ですが、風がちと冷たい…。
円覚寺を横目に、線路沿いをトコトコ。学ランの高校生のかわいらしい会話(「誰か一緒に多摩川見に行ってくれる女子、いねぇかなぁ」)を盗み聞きしながら、スタート地点である浄智寺へ。
このあたりから、周囲の空気のにおいが違います。街中のようなほっこり暖かいけど、いろんなにおいの混ざったものではなく、キーンとした山の空気に…。
浄智寺の階段を脇にそれ、いざ、ハイキングスタート!
ひたすら2時間程度歩き…。
葛原岡神社前に到着。この時点で、かなり体はポカポカでした。
そしてにゃんこを発見!
10分ほどかけて距離をジリジリと縮め、最後には擦り寄ってくれる位になりましたが、どーしてもいいシャッターチャンスをくれませんでした…。
お金を洗った後に、ほっこりと一休みをはさんで、再びハイキングコースへ。
大仏を目指して1時間ほど、山の中を進みます。
途中、野生のリス(!)も見れました。
修学旅行中の小学生5人組を追い抜いたり追い抜かれたりしながら…。
ついに!いいお顔ですね〜。今回は、胎内にも初めて入ってみました!
疲れも出てきたので、バスに乗って鶴岡八幡宮に。
すでに夕刻だったので、肌寒かったですが、おみくじを引いたり、絵馬を見たり。(「この人、試験に合格したのかな?」「お、お礼参りのがある!」)
その後は、ゆったりと小町通りを散策して、湘南新宿ラインで帰りました。
鎌倉といえば、アジサイのイメージですが、冬の古都も素敵ですね。
まるで、お遊戯みたいな(ほうほう堂@緑のアルテリオ)
新百合ヶ丘にある、川崎アートセンターで行われている、イラスト×映像×ダンスの公演を見てきました。
(詳細はこちら→http://kawasaki-ac.jp/theater-archive/111124/)
小さいころから「本」にばかりどっぷりとはまっていた私にとって、お金も時間も自由になって、興味をもったのは「ダンス」です。
文章で物事を表現することは、どこまでを語るか、どう語るか、という配置と配分の問題になると思っています。言葉にばかり重心を置いていた私にとって、体で何かを表現するダンスは、難しくもあり、理解もできない。でも、そこが面白いです。
で、この公演。マスキングテープで床に描かれた木や花の中(公演中も、美術担当の方が、絵を描き続けていました)で、2人の女性ダンサーが踊ります。時には、舞台から消え、舞台裏の廊下で踊る様子がプロジェクターで流れたり、お客さんを引き連れて2階のカフェテリアで踊ったり、最後には、建物の外で踊っていました。浅井さんは、公演が始まる前から、マスキングテープで自由に絵を描き続けていたし、ダンサーの2人も、バタバタ廊下や外を駆け回ったりしていて、幼稚園のお遊戯の教室のように、ノビノビとした空気がいいなぁと思いました。
印象に残っているのは、マスキングテープで絵を描いている浅井祐介さんの横を、ダンサーが横切ったり、浅井さんという存在は無視しているのに、絵に描かれている木の枝にしがみついたフリのダンスをしていたところかな。なんにも関係のなさそうな仕事をしている人たちも、1つの世界の中で共存していることを、遠まわしに表現しているような…。
動物のようなダンサーの動きと、かわいらしい美術の作り出す世界が、ゆるくて、かわいくて、見ていて「こそあどの森シリーズ」を思い出しました。(こうして、本の世界に戻ってしまう悲しさ!)
- 作者: 岡田淳
- 出版社/メーカー: 理論社
- 発売日: 1995/07/01
- メディア: 単行本
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反省しても、へこまない『本取り虫』(群ようこ)
- 作者: 群ようこ
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1994/06
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「目からうろこが落ちる楽しみを味わいたい」と本を読む意味を考えている群さん。三島由紀夫や、森茉莉、山田詠美の本を読んでは、その描写に「むむむ…」とうなり、「自分はここがまだまだだな」と振り返っている姿勢。決して、湿った反省の仕方ではなく、あっさりと、自分の弱さを伝えてくれる文章には、親しみが沸きます。
血肉となる読書って、こういうスタンスのことなのかも、と思うと同時に、群さんの文章を通して、それぞれの作家の人物描写の妙に、改めて尊敬の念を抱けます。
モノカゲをじっと見ていると
本との出合いって、不思議ですよね。
なんとなく手に取った本が、そのときの自分の心の欠けている部分を満たしてくれたり、(「こんな本を探していたんだなぁ」)
反対にずっと積読していて、むしろ、すでに読んだ気になっていた本が、メタクソ面白かったり。(「どうして、この本をもっと早く読まなかったのかなぁ?」)
この本は、国立新美術館で買いました。
高校時代、2時間も掛けて友達と六本木まで行ったのはいい思い出。
- 作者: 武田百合子,野中ユリ
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1991/08/01
- メディア: 文庫
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この本にも、同じような物影の空気を感じます。
どこかに潜む、死や悲しみの影。
「お弁当」というエッセイがいちばん好きです。
小学生ながらの不安、恨み。そして、社会というものを少しずつ知り始める頃。
本当は奇妙であるはずの出来事も、当たり前のように書かれていて、その隠されている違和感。
子供たちの声でにぎやかであったであろう教室から、記憶に残っている静かな部分だけ抽出していて…。小さい頃、わけも無いのに、物影に隠れて息を沈めていた頃の心持ちを思い出させてくれます。
家族というもの
他人のお家が苦手です。
とくに、水周り。洗面台、キッチン、お手洗い…。
その家庭の密度が凝縮されている気がします。
生活が最も反映されているように思え、「あ、ここは私の居場所じゃない」
と、じんわりと思い知らされます。
- 作者: 江國香織
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1999/09/29
- メディア: 文庫
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流し。これも水周りですね。
でも、この本を呼んでいる間、私は「家庭を覗いている」のではなく、
「家庭の一部になっている」ように感じました。
いまはなにもしていず、夜の散歩が習慣の19歳の私こと子、おっとりとして頑固な長姉そよちゃん、妙ちきりんで優しい次姉しま子ちゃん、笑顔が健やかで一番平らかな‘小さな弟’律の四人姉弟と、詩人で生活に様々なこだわりを持つ母、規律を重んじる家族想いの父、の六人家族。ちょっと変だけれど幸福な宮坂家の、晩秋から春までの出来事を静かに描いた、不思議で心地よくいとおしい物語。
ひとり暮らしをしている私にとって、
奇妙で、でも重ねてきた年月の分、家の中になじんでいる家族行事やふとした発言から連想される幼い頃の記憶についての描写は実家にいた頃の「生活の味わい」を思い出し、暖かく、懐かしい心持になります。
毛布のあったかさ、何もいわなくても、一緒にすごした歳月が変わりに語ってくれること…。
いちばん好きなのは、長女のそよちゃん。
やわらかぁいのに、くっきりとした輪郭を持つ人だな、と感じます。
でも、いちばん近いのは、こと子ちゃんかな…。
初めて出会った時、私は中学生だったのに、いつの間にか、同い年になっていました。
とくに、冬に読みたくなる本。
パンダ!
パンダが好きです。
ぐでってしているところも、あぐあぐ竹を噛んでいるところも。
何よりも、食べる、ねる、というだけの生き様!
動物の本能を、かわいく見せ付けてくれるな〜やられた!と思います。
そんな人にはもってこいの雑誌。
パンダについての無駄…いやいや、飽くなき好奇心を満たしてくれる
微細な知識を手に入れることが出来ます。
上野動物園で、リンリンとシーシーを見たときは、
ばっちり平日に、授業をサボってまで見に行ったのに、
そっぽを向いていてひろーい背中しか、写真しか撮れませんでしたが…。
(かわゆいぬいぐるみは、ゲット)
その雪辱を、この雑誌で晴らすことが出来ました。
特集になっているデーブも、もちろん好きですよ。
無駄、が潔い雑誌。素敵。
小さな部屋
幼い頃から、「小さな仕事場」に憧れを抱いている。
例えば、デパートの有料駐車場にある小部屋。
以前は、料金のやりとりをしていのであろう、あの狭い空間にあこがれていた。
または、美術館や図書館の受付。キャンバスに向かう画家。煙草屋。
小学校の放送室、机にかじりつく作家…。
仕事、という観点から離れると、引越し先の家に向かうとき、家具の中に
座っているメイちゃんとさつき。ああいう状態。
手が届く。
目に全てが飛び込んでくる。
そういった分量が私にはあっているのかもしれない。
それでいて、外の世界とつながるための場所である、というのも絶対条件。
パソコンに向かって文章を書く、というのは、そういった事を満たしているように思う。
小さな(私のパソコンは、ほんとうに、小さい)ウィンドウに向かって私は文章を書く。
だけど、それは、情報の大海原に流されていく。
この小さな小さな場所から、世界を少しでも震わせることが出来たら…と思う。